Radwimpsのコンサートをウェブマーケティングの視点で考えると最先端のビジネスモデルだった!

Radwimps(ラッドウィンプス)といえば、アジアを中心に大ヒットした映画「君の名は」の主題歌を務めたことで一躍有名になりました。

僕がRadwimpsを知ったのは、小学校高学年くらいのこと。
親友がRadwimpsの大ファンで、味わい深い独特な歌詞の良さを熱心に語ってくれていたのを覚えています。

15年くらいも前のことで、当時はインディーズの無名アーティストだったにも関わらず。
親友は先見の明があったのかと、今更ながら思っています。

なんてことを回想していたのは、Radwimpsのコンサートに行ってきたからです。
アジアツアーやっていて、バンコクでもライブが開催されるとのこと。

普段は音楽を聴かないし、超メジャーな曲すら知らないレベルの僕ですが、興味本意で参加してみました。
すると、予想もしなかったくらい濃い体験と、ビジネスにも通じる重要な気づきが。

目次

どうしてファンはコンサートにお金を払うのか?

僕は普段からビジネスやお金の流れについて考えるクセがあります。

「どうしてお客さんはこの商品にお金を払うのだろうか?」

お金を稼ぐ目的のビジネスでは、お客さんが買う理由がわかりやすいです。
それは、

「お客さんは悩みを解決する手段として商品にお金を払う」

ということ。

・いいものを安く買いたい
・簡単に痩せたい
・かっこよく見られたい

など、意図がハッキリしていますので、訴求方法もシンプルです。

一方で、アートってどうしてお金を払うのかが見えにくい。

・Radwimpsの曲をリアルな場で聴きたいのか?
・アーティストがイケメンだから?
・コンサートの雰囲気が好きだから?
・アーティストを応援したいから?

など、イマイチ意図がつかめていませんでした。

アートをビジネスにするのって難しい

どうやらアートは単純に「悩み」を解決するものではなさそうです。
ディズニーランドのように夢の国で「非日常」を売るビジネスモデルともちょっと違う。

だからアートの世界で食べていくというのは、ビジネスで収益を上げるよりもはるかに難しい。

うまくいっているビジネスは、深みを持たせるためにアートの要素を取り入れたりもします。
スティーブ・ジョブズのiPhoneの美しく見えるこだわりはアートでした。

一方で、Radwimpsのように人が喜んでお金を払うレベルのアーティストは、アートの要素が大部分を占めています。

「正直、どうやって稼いでいるの?」
「お金を払う理由はどこにあるの?」

とコンサート中も周りの観客に合わせてノリノリでいながら、頭の片隅ではRadwimpsの生み出している価値を探していたのでした。

会場が一体になった

プログラムが進むにつれて、会場のテンションは上がってきていました。

メンバーがタイ語で観客に自己紹介をしたり、
型にはまらないユニークな振り付けだったり、

少なくとも観客の多くは、音楽を聴くためにコンサートに来ているわけではなさそうです。
歌詞の内容をじっくり吟味したいなら、Youtubeで繰り返し聴くほうがいいでしょう。

会場ではノイズが多すぎて、歌詞はほぼ聞き取れません。

どうやら、歌声とか、振り付けとか、ファッションとか、イケメンとか1つの要素ではないようです。
感覚で細部まで計算され尽くした、複数の要素のバランスが世界観を作り出している。

なんなんだろ、なんなんだろ・・・

と自分の中で結論が見つからないままに、プログラムも終盤に差し掛かった、「アハ体験」が起きました。

『前前前世!!!』

とボーカルの〇〇さんが次に歌う曲の紹介をした瞬間、会場がドッと沸き、会場全体が1つになったんです。

ビジネスの究極の価値は”コネクション”

「これだ!!!」

会場が沸いた瞬間、全てが腑に落ちた感覚がありました。
Radwimpsのコンサートの価値は「人の繋がり」だと。

・ファンとアーティストとの繋がり
・会場全体での繋がり
・一緒にコンサートを観ている仲間との繋がり
・過去の記憶に眠る自分自身との繋がり

クモの糸のように複雑に絡みあった、あらゆる繋がりの数と強さが、アーティストとしての価値を決めていると感じます。
繋がり、つまり人間のコネクションを感じないと、価値は発生しない。

いくら歌声が素敵で、いい曲を奏でるアーティストであっても、終始歌いっぱなしで観客との交流がなければ満足感はないでしょう。

ウェブマーケティングの「オーディエンスファースト」にも通じる

昨今のウェブマーケティングでもオーディエンスファーストの流れが、世界で顕著に表れてきています。

単に悩みを解決する商品やサービスは溢れてしまって、お客さんの取り合いになっているからです。
だから、まずはファンを作って、ファンが求める商品やサービスを売りましょうという考え。

この考えは、従来のマーケティング思考に凝り固まっていた僕にとっては、目から鱗の発見でした。

けれど、よくよく考えてみれば、アーティストは昔から実践していたんですね。
舞台では観客のことを「オーディエンス」と呼んでいますし。

ということは、Radwimpsのように成功しているアーティストは、ウェブマーケティングの視点でみると時代の最先端。
AIが発達しても廃れないビジネスモデル。

オーディエンス構築のカギは孤独感?

アーティストが旧くからオーディエンスを構築して成功しているとします。
では、どうやったらオーディエンス(ファン)を作ることができるのか?
次の疑問として浮かびました。

この点は、僕もまだ結論が出ていません。
コツコツと気長に努力するのは当然ですが。

少なくとも、僕はオーディエンス構築のカギは

「人間の孤独を埋めるもの」

だと考えています。
誰かとの繋がり(コネクション)に価値を感じるということは、心のどこかに独りでいる寂しさを感じているからかと。

そうだとすると、「自分をさらけ出す」ことは、オーディエンスを構築する1つの方法になるかもしれません。

人間は人間のままに

物事の理解が進むと、一見まったく違うと思っていたものが根本は同じだったと気づくことがあります。

アートとビジネスは、まったく異なるものにも見えます。
しかし、今回の体験でどちらも「オーディエンス」に最終的にはたどり着くことがわかりました。

突き詰めていうと、お金を払うのはヒト。
世界がいくら発達しようが、人間の本能に紐づくものは変わらないんです。

単なる娯楽だと思っていたRadwimpsのコンサート。
実際に行ってみると、少し別の視点から世界が見えるようになった。

経験にお金を払う。
費用対効果ハンパなく高いよ。

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